中国は近い★★★〜高嶋政伸的昼ドラ〜

　　ブルジョワのヴィットリオは、彼の家で働く秘書・ジョヴァンナにベタ惚れ交際中。しかしジョヴァンナは、裏で同じくヴィットリオの家で働く会計士・カルロと裏で情事を重ねていた。打算的なカルロは、ヴィットリオの姉・エレナに取り行り、結婚を迫る。　ってはなし。
微塵も中国との近さを感じないあらすじですが、
本編も、「今回の『花王　愛の劇場』、ちょっと知的じゃな〜い？」って感じの昼ドラ喜劇です。『中国は近い』というタイトルについては後述。まずは昼ドラですよ、昼ドラ！！

この２人が会計士と秘書。（パオロ・グラツィオージ、エルダ・タットーリ）
それぞれブルジョワの姉弟と結婚を企み、裏では通じ合っています。

この人がブルジョワ弟（グラウコ・マウリ）。
３０歳の寝取られ男！！！
この人、女に騙されるだけではなく、色々と可哀想です…。
実の弟に「話しかけるな」「よるな」と言われたり。
実の姉（推定３５歳）に対し「姉さんは処女かと思ってた！！！！」と泣き喚いたり…。。。
あまりの哀れっぷりから、だんだん高嶋弟に見えてきました。

そして、実の部下と密会しているビッチ秘書に、マジ惚れ…。
↓見てください、これ…

女の人の、顔・・・。
このあと、ブルジョワ弟は「なんでヤらせてくれないの！？！？」「君の靴も舐めるのに！！」と泣きわめき、秘書に「まるで道化ね！」とdisられてました・・・。
あの、一応、秘書は使用人な上に、階級も下なのですが……。さすが自由の国・イタリア…！

さて、『中国は近い』というタイトルについて。

ブルジョワ弟の部下であり、ブルジョワ姉と秘書と通じる会計士・カルロは、共産主義者です。
高卒の中流階級なので、階級社会であるイタリアを、当時毛沢東が指揮をとっていた中国のような共産主義国にしたいと目論んでいました。
だからブルジョワ家庭を乗っ取ろうとするのですが…。
最後の方は「ただの逆玉の輿狙い」になってました。
見てください、上記画像での開き直りを！！（※ブルジョワ姉について本音を語ったシーン）　「全然中国（共産社会）には近くないよ」、っていう、皮肉の効いたタイトルです。多分。
しかし、「憧れの中国共産主義」と言っても、（映画公開以後）毛沢東の政策は大変な方向に向かうので、
むしろ逆玉ハンターに転換して良かったのではないかと。
ヒモとしては才能あるよ、アンタ！！！

ちなみに、高嶋弟こと可哀想なブルジョワ弟は、
中くらいで実の弟に監禁され、爆弾を仕掛けられてました…。
がんばれ、高嶋弟！！
←幸せだった頃

（WOWOWにて鑑賞）