最強のふたり★★★★〜不謹慎と笑いを隔てるもの〜

　　ーーさぁ、人生に繰り出そう
スラム街のアフリカ系青年が大富豪の介護係になるはなし。

『最強のふたり』ね。
絶対感動じゃん。
安定の感涙映画じゃん、絶対！！
「最近なんの映画見た？」トーク用に見に行くかね！！！
（※「最近なんの映画見た？」トークとは：映画オタクでも無い限り「最近のオススメは『盗聴犯　死のインサイダー取引』かな＾＾」とか、やってる映画館１個だからサービス精神皆無！！かと言って、『踊るFINAL』とか言えんな。見てないし…。。　といったシチュエーションのこと。）

まあどうせ、
「不採用目当てで面接に来たスラムの青年。ひょんなことから採用され、富豪と触れ合ううちにもう一度夢を追いかけようと決心する。富豪は死ぬ。」って話でしょっ！！！！

とナメていたら。
全然ちがいました。
（富豪は障碍者というだけで難病じゃないヨ）

宣伝では「感動」が推されてるけど、
泣き演出は無く、笑い要素がふんだん。(だからこそ泣けるサイクル！)

スラム出身のドリス（オマール・シー）がいいキャラしてる〜〜。
首から下が動かないフィリップ(フランソワ・クリュゼ)に「チョコをくれ」と言われたら「これは健常者用だからダメ」と返したり。
文字で見ると不謹慎だと思われそうですが、２人の間には信頼があるので笑えます。
やっぱ「笑い」って人を楽しくさせるから素敵だ。その「笑い」を成立させるには、人と人の関係が大事なんだと思います。
笑いは世界を救わないけど、一人の男を救いましたよ。

笑いや涙のなかで、障碍や経済格差もちゃんと描いている娯楽作です。
来年の２４時間テレビはこれを１２回流せばいいと思います。

(TOHOシネマズ六本木ヒルズにて鑑賞)