アントキノイノチ★★★〜見ぬふりされてる今の生命に〜


  ーーそれでも、遺されたのは未来
遺品整理という仕事で心に傷を負った男女が出会うはなし。


バイトで出会った、心に傷を負う杏平(岡田将生)とゆき(榮倉奈々)。
岡田将生は高校時代目の前でクラスメイト(染谷将太)が自殺したことがトラウマになってるのですが、
どうやら榮倉奈々も同じように深い傷を追っているよう。
「男の人が怖いの…」と、男性恐怖症状態です。
そのわりには岡田将生とすぐ仲良くなるんですが。
ていうか出会ってすぐホテル行ってました。

「男性恐怖症を盾にイケメンを食い荒らしてるビッチなのでは…!?」榮倉奈々を下衆な目で見てしまいましたね。


しかしそれから重い展開が。
主人公2人の過去が明かされてゆきます。
岡田将生の方は、ざっくり言うと「みんな見てみぬふりをして、残酷な目にあってる人を無視してるくせに、なんで全員平気な顔してるんだ!?」といったことがテーマ。
「命の価値が軽んじられている」というよりは「みんな見てみぬふりをしている」この時代に、この映画をつくる意味は確かにあると思いました。「知らぬふり」をしても罪悪感はつのってゆくのだから、「元気ですか」と言葉をかけた方が、きっと自分も幸せなんだ。

時代は変わってもイノキイズムは大事ということが学べました。
「アントニオイノキぃ?なら榮倉より綾瀬はるかのがいいんじゃない?ほら、特徴的な、顎。」とか言ってすまんかった…。
若手の岡田将生榮倉奈々染谷将太の演技がいいです。
テンポが悪かったりするので、映画自体の出来は微妙ですが。


しかし、岡田将生が美しすぎるのが気になる・・・。
「高校では日陰者」って役も、美しすぎて説得力がありません・・・。
「実はゲイ」又は「実はロリコン」で、それを隠しているから周囲からも「隠し事をしている」と疎まれている、くらいの設定がないと。

【※ネタバレ感想】
最後、花畑に放置される榮倉奈々の遺体に笑った。
海のシーンで終わった方が綺麗だった気がするなぁ。全体的に惜しい。
WOWOWにて鑑賞)