永遠の僕たち★★★☆〜村上春樹的青春恋愛〜


  ーー天国より近くにいる君へ
両親を失くした少年と余命3ヶ月の少女と日本兵幽霊のはなし


「他人の葬式に勝手に出る」という暗すぎる趣味の2人が恋に落ちる。
出会い;葬式。

ファイトクラブ』もこんな感じだった気が…。

ファイトクラブ』の見るからに不健康なカップと違い、
本作の少年少女はみずみずしく、どこか潔癖症で、脆く儚なそうな2人であった。
ガス・ヴァン・サントらしい、刹那的/感傷的な、みずみずしくて美しい恋物語


セリフも非現実的で、世界観を作っておった。

・「あと3ヶ月なの」「3ヶ月あれば何でも出来るさ フランス語だって習える」
・「夕日が沈むと死ぬと思い込んでる鳥がいるの。だから朝になると目覚めた驚きで美しい声で歌うんですって」
・「あなたは葬式好きの落ちこぼれで 車も無くって幽霊の友達がいる人」

この突然詩的表現をするがギリギリ成立してる感じ・・・村上春樹・・・!
そう。なんかこの映画は村上春樹っぽいのである。
マンドリンを探しててね」って例えもしてたし。
サントってこんなキャラだったっけ?


「君と離れて悲しい」と嘆く涙だけでなく、
「君と会えてよかった」という笑顔もある難病ラブストーリー。
第二次世界大戦で神風特攻し、アメリカを彷徨う幽霊になった加瀬亮が良かった。

WOWOWにて鑑賞)