ものすごくうるさくて、ありえないほど近い★★★★〜性善説の上に立つ悲劇〜


3.11で父親を失くした少年が父の残した鍵の謎をとこうとするはなし

いや〜〜号泣。
涙が止まらなかった。
泣きすぎて、ネタにすることは「泣けるシーンで家族が掃除機をかけ始めものすごくうるさくて、ありえないほど近かった」ことくらいだよ!!


主人公の子は演技にこなれてない感じが良いです。
役柄としては失礼なクソガキだけど、
明らかに「なんらかの障害」を持っている描写があるので、それを加味して見るか見ないかが「ムカつかないか」の鍵。


「基本的にみんないい人」ドラマ。
みんないい人なのに、3.11なんていう未曽有の悲劇が起きたから大変だ。
だって、誰も悪くはないのに、圧倒的な不幸が堕ちてきたんだから。
死んでしまった人は戻らない。これは変えようの無い悲しみである。
こんな「物凄いうるさい」無責任や不条理が横行する世界で、「ありえないほど近い」大切な人々がいることが悲劇なのだ。
大切な人さえいなければ、悲劇が起こっても自分の身すら守れればなにも悲しむことは無かったのに。

予告編に使われていたU2の『Where The Streets Have No Name』は本作にとても合った歌。
The city's a flood And our love turns to rust
We're beaten and blown by the wind Trampled in dust
I'll show you a place High on a desert plain
Where the streets have no name.
We're still building Then burning down love Burning down love
And when I go there I go there with you It's all I can do

町は洪水にのまれて僕らの愛は錆に変わる
僕らは打ちひしがれて 風に吹かれて 踏みにじられて灰にまみれた
いつか君に見せてあげるんだ
砂漠の荒野を見下ろす高台にある 名前もついてないその場所を
僕らは相変わらず 愛を築いては 愛を全部焼いて 焼き払ってしまう
でも あの場所に行くときは君を連れて行く
それが僕にできるすべてだ

WOWOWにて鑑賞)