007 スカイフォール★★★☆〜過去に抗え、前世までも殺せ〜

「あたしはM。仕事がんばってます!
がんばりすぎて、時々自分が女の子って忘れることも>_<
一番信頼してる部下は、実直で真面目なボンド君なんだぁ。ちょっとヤンチャで危なっかしいこともある彼、最近悩んでるらしくて心配…。
そんな中、テロ組織から私宛にメッセージが!昔、その人に酷いことしちゃったみたいで…」

↑これあらすじ。
大体あってる。


主人公はボンドだけど、話の主軸になるのがM。
今回ボンドガールもヒロインじゃないし。「刺身のツマ」のようなもんだったし!!
「つらいこともあるけど仕事を頑張る女主人公、それを護る忠実な部下、命を狙うヤンデレ」って乙女ゲーみたいな構成!!


ボンドはMを護るポジションで、「Mがセーラームーンならボンドはタキシード仮面」といった趣。
 参照;タキシード仮面が体現した、乙女の性エネルギー“オカズ”としてのヒーロー像(2012/11/25 16:00)|サイゾーウーマン ボンドは強いんだけどね。

今回のボンドが「いかに女性の欲望を満たしているか」、並べてみた。
・裸体で登場するヒモボンドたん
・喘ぎながら筋トレする老体ボンドたん
・Mを「クソババア」呼ばわりのツンデレボンドたん
・女性同僚に対しては笑顔を見せるボンドたん
・いきなり全裸で登場し「※ただしイケメンに限る」っぷり発揮ボンドたん
・普通なら女を見せるはずの濡れ場で何故か裸を舐めるように映されるボンドたん
・遂には男にセクハラされるボンドたん

「傷めつけられるボンド」、流石である。次回にもボンドたんのサービスシーンに期待!

【※ネタバレ感想】
 『ダークナイトライジング』を思い出す要素があったけど、制作時期的に(『ライジング』を)意識して作ることって出来るのかな?氷上を行くにしても、自ら氷を破り冷水に落ちるボンドに痺れた。Mがいなくとも007を選択するボンド。ここがゴッサム・シティを離れ幸せになった『ライジング』とは異なるし、M一人に対し執着を見せたハビエル・バルデムとも違うのだ。 そもそも007って(Mよりも前に)「女王陛下」に忠誠を誓っているから、この選択は納得がいく。過去に抗い、前世を殺してまで英国に仕える英国映画。
(TOHOシネマズ六本木ヒルズにて鑑賞)