CUT★★★〜映画で紹介する名画ランキング〜

始まって早々、映画についての過激演説をする西島秀俊・・・。

「かつて、映画は真の娯楽であり真の芸術だった!今、シネコンで上映している作品はクソばかりだ!」
「映画は売春じゃない!!!!」

こわい・・・。
あまりの恐ろしさに縮み込まった。
「ていうか、秀俊自身は『ストロベリーナイト』とか『大奥』とか、結構シネコン系出てるよね!(笑)」と現実ネタで気を保ち、なんとか画面を見続けました・・・。


亡き兄が遺した借金返済の為、秀俊は一発一万でヤクザ専用殴られ屋を始める。
立場は可哀想なんだけど、ドン引きするヤクザを前に「もっと俺を殴れ!!!!」と叫ぶもんだから変態M男劇場みたいなことに。

主人公の言動がおかしいから『タクシードライバー』みたいな「これ、ただ頭おかしい人がヤバイことやってるだけじゃ?」疑惑を醸し出す雰囲気。
まぁ、ね。殴られ続けるシーンは「金の亡者たちにボロボロにされる映画産業」を表してる感じ。
そういうね…。表面だけ見ると「何の成長も解決にもなってないオチ無し意味無し映画」だけど、精神的な…メタ的な…構造があるっぽい、ね、いわゆる「カルト映画」である。
カルト映画の中ではわかりやすく正統派なつくりだから「変な映画」として結構楽しめた。


終盤には話題になった「名作映画リスト」シーンが。
濁流のように映されては消えゆく名画たち・・・。
口開けながら見ていたら・・・
ラスト10個、突如ランキング演出。
え、名映画ランキングだったの!?
秀俊選定の『映画版 お願い!ランキング』じゃん!!これ!!!
言っておくれよ・・・!ランキングならさ・・・!

そして1位に不満。
「うーん、いいけどさ・・・面白いけどさ、それはフツーすぎない?」とミーハーなりに不満!!! (※作り手側としては羅列であり順位付けじゃないらしいです)
完全な言いがかりでケチつけてたら終わっていた。
たまには印象に残る変な映画体験もいいね。

WOWOWにて鑑賞)