草原の椅子★★〜小池栄子が見所〜


小池栄子の怪演が凄い。
映画はちょい長過ぎ。


小池が演じるのは悪意無しに子供を虐待し捨てる母親。
「自己陶酔妄想の為に3.11に入れこむ」時事的な側面も持った「こんな人いたら怖いけどいそう」な役です。
悪気の無い悪が一番恐ろしいのである。小池栄子ソフィア・ローレンのような大女優として扱われるべき!」とマツコデラックスが提唱するのも納得の迫力だった。
ま、栄子は2時間20分中10分程度しか出ないんだけどさ!


バツイチの佐藤浩市が血の繋がらない子供を育てることになるストーリー。
ヒロインは一人で陶器店を営んでいる吉瀬美智子
一目惚れした美智子のお店で、知ったかぶって10万円の皿を買ってしまう浩市・・・。
そのうち秋葉原ラッセンの絵を買わされそうで心配なおっさんである。


現代日本労働者の生きづらさが語られることも特徴。
浩市の部下は疲労で事故に遭ってリストラされ、浩市の親友は社長で、大量リストラを強いられる。
しかし、大企業メーカー営業次長の浩市自体は庭付き豪邸に住んでいた。
昼間からスーツでお酒を飲んだり、元妻に会いにいったり、娘のデートを尾行したり、美人の店に通ったりする浩市・・・。
すべて昼休み中/退勤後と考えても、結構悠々自適な仕事状況・・・。
大企業の団塊世代が一番得ということを学んだ。

ついでに、
パキスタンが純粋な人々たちの「希望の地」としてフューチャーされるんだけど、
同時期公開の『ゼロ・ダーク・サーティー』でのパキスタンは大変なことになっていた。

有楽町朝日ホールにて鑑賞)