プラチナデータ★〜デヴィッドリンチを超える難解〜


東宝史上最高倍率だった完全披露試写会に行ってきました。
気軽に応募したら、偶然当たったんですが…。
ヤフオクで10万円売買されていたらしい。
 参照→[ 若い嵐ファンはワクワクで勉強、年配嵐ファンはハワイでライブ!?と戸惑いの声 - NAVER まとめ ]
マジかい!10万あったらこの映画も近くのシネコンで悠々自適に見れるじゃん!!
そんな「今年1番運がいいんだか悪いんだかわかんない」体験でしたが、果たして映画に10万円の価値はあったのか…?


舞台は近未来。
確かに研究室、監視捜査室、病院は未来的〜〜。
だけどトヨエツの携帯はガラケーだった。
ていうか、研究室・監視室・病院から一歩出たら超現代。
「DNAで犯人のルックスが全てわかる装置」完成まで技術が進んでいるのに、街のインフラや移動手段は全く前進していないのだろうか…?


その「DNA検索機」を開発した張本人である天才・二宮が、ある事件の犯人と断定されてしまい逃走する。
警察側は「全国の監視カメラから逃走犯を検索するサーチシステム」を開発していて、都市圏にいると二宮はすぐ見つかってしまうのです。
居場所を割り出され、大勢の警官と鬼ごっこをする二宮・・・。
しかし、それでも逃げ切る二宮。
いやいや、二宮自体は天才研究者で、体格もヒョロいし、足早すぎない?
劇中で警察は超バカなんだけど、それにしても沢山の警官から逃げ切れる二宮の俊足ぶりって一体・・・。
GANTZスーツでも着てたのかな?

【ネタバレ感想】
 見た後もほとんどの謎がわからないある意味凄いミステリー映画だった。二重人格の二宮なんて、終盤は人格ごとの芝居の違いが曖昧で「今どっちの人格か」って判断も超難しい(笑)。トヨエツが何故二宮の味方になったのか/何故二宮はトヨエツを信じたのかすらよくわからない…。ラスト急に天才人格の二宮がいい人になるけど、何があって急変したのか。「未来を決めるのはDNAではなく人の意志」という『ガタカ』的結論はどこで得たのか?単にDNA主義の犯人にドン引きして、なおかつ「自分は身体を持つ人間ではなくただの意思だったこと」を知ったから自己肯定の為「DNAより意思が大事」って主義に変更したんじゃないの(笑)、と勘ぐってしまうほど主人公の心情変化がわからない。
 原作通りだったとしてもかなりわかりにくい構成で、混乱が物凄い。気合い入ってるのはわかるけど、ミステリーでストーリーがわかりにくいんじゃ魅力は半減、いや、ほぼ無くなってしまうのではないか。「『マイノリティ・リポート』みたいなハリウッド大作を目指したけど無理だったから『CIS』なんかのアメリカドラマ目指しました」って雰囲気の、凄くわかりにくい映画だった。デヴィッド・リンチより難解だよ!!!

TOKYO DOME CITY HALLにて鑑賞)