アンフェア the answer★★★〜わかりやすいアンフェア、わかりにくいアンフェア〜


ダ・ヴィンチ・コード』『アマルフィ』に並ぶキャストで犯人わかる映画。

ただ、予想外のサプライズがあった。


大森南朋が『ノーカントリー』のコスプレをしていた。
ノーカントリー』のハビエル・バルデムが2008年にアカデミー賞とって、これは2011年製作だから…つまり…はっ、はずかC〜〜!!!
これから大森さんを見るたび「ノーカントリー、パクってたよね。」と言おうと思う。←性悪


この映画、わかりやすいアンフェアとわかりにくいアンフェアがあって、前者は「良い」後者は「悪い」ものになってしまってると思う。

【ネタバレ感想】
 良いアンフェア。「犯人を隠す気が無い」。もう佐藤浩市を犯人にするのは法律で禁止しよう(笑)。「キャスト的に犯人は『アマルフィ』と同じ」ことは勿論、山田孝之もあんなリスクを背負ってまで(しかも用意周到に)篠原涼子を匿う性格じゃない。よって「山田には何かある」こともバレバレ。そして『アンフェア』ってドラマは「警察の中に裏切り者がいる〜アンフェアがいる〜」ってコンセプトなので、残るオリジナルメンバーの阿部サダヲ寺島進加藤雅也のいずれかが悪役となる。この中じゃぁ加藤雅也でしょ。つまり、『アンフェア the answer』は犯人を隠す気が更々無く、観客に犯人を明かした上で映画をどう面白くするかアプローチしている。この姿勢、バレバレな「真犯人」を山場としていた『アマルフィ』より巧いと思う。鑑賞中、退屈はしません。
 悪いアンフェア。「肝心のドンデン返しがわかりにくい」。つまりオチが悪い。カラクリは簡単です。佐藤&山田が怪しいことはバレバレだから、観客は「篠原涼子騙されてるよ〜〜」とハラハラする。だけど、篠原涼子は最初(香川照之と喋ったシーン)から全てわかっていた。篠原は騙されてるフリして佐藤&山田を騙していたわけです。彼女は別次元で「篠原が騙されている」と思っていた観客までも騙していたことになる。この筋自体はいい。だけどいざ映画を見ると「ドンデン返し」の理屈がわかりにくいんですよ。検索すると「結局なんだったのか」と困惑する感想が多い。肝心の(結構王道な)ドンデン返しを構成や演出でわかりにくいものにしちゃってるところは失敗なんじゃないかな。肝心の「篠原涼子が観客に仕掛けたアンフェア」に衝撃を受けることが出来ない。
 総括としては、篠原涼子の男運の無さがかわいそうすぎるので、次回は『アンフェア〜婚活〜』でお願いします。
(フジテレビにて鑑賞)