ベラミ 愛を弄ぶ男★★★〜アイドル役者の虚構を活かした昼ドラ劇〜


『トワイライト』のロバート・パティンソン主演昼ドラ。
主人公に弄ばれる貴族女性陣はユマ・サーマンクリスティーナ・リッチクリスティン・スコット・トーマス。豪華です。


19世紀パリ、貧乏な美青年が貴族女性をタラしこんで成り上がる王道映画。
主人公が美貌を駆使し不倫劇を展開するわけだけど〜〜。
ロバート・パティンソンタランティーノに似ている」ことに気づいてから疑問度UP!!!
「絶世の美青年」扱いに違和感!!!ロブ様、なんか顔にモヤがあるし!!顔面がボンヤリしてるよ!!
ついでにクリスティーナ・リッチ牧瀬里穂に似ている。


ロブにブチギレたユマ・サーマン「あんたは獣ってだけ!!からっぽの男!!!!」と叫んでて爆笑
まるでロブ本人のことを「ヴァンパイヤ役で当たっただけで俳優としてはからっぽ」と言っている気が…。
実際、芝居だけ見るとロブは女優陣に劣り、あまり印象が残らない。そこのところが巧く活かされた構成で、男が女を弄ぶストーリーなのに、見た後は「権力欲にとりつかれた空っぽの男より感情的に人生を生きている女たちの方が良いのではないか」と思えた。
主演アイドルが周囲に喰われてもオッケーな映画で、ただのアイドル映画ではない。やりよる。


演技面ではクリスティン・スコット・トーマスに軍配が上がる。
ユマ・サーマンも凄いんだけど、常にユマは本気だからアイドル芝居のロブを前にすると相手とのギャップがありすぎてちょっと不自然。「なんでこの人は大根相手に本気(の演技)になってるんだ…?」と謎の賢者モードで見てしまった。ユマはいつも本気だから!! ←二回目
クリスティン・スコット・トーマスはロブとの絡みも見事。
プロレスを思い出したよ。プロレスってヤラセパフォーマンスだから、殴られる相手が先回って自ら倒れたりするんですよ。
クリスティン・スコット・トーマスは優美にプロレスの如く先回ってくれるんですよ!!アイドル相手に!!
技量差のある役者相手にも素晴らしい感情表現。さすが賞常連女優。

ヒューマントラストシネマ渋谷にて鑑賞)