熊座の淡き星影★★★★〜下品な神話〜
ヴィスコンティの近親相姦ドラマ。
アメリカ人と結婚した姉が地元に戻り弟に迫られる、神話モチーフのドラマ。
「ヴィスコンティの昼ドラ」と考えるだけで贅沢優美!
陰を効かせた効かせた画面が、弟の手の甲の描写に限っても美しい。
カラー時代に撮ったモノクロ作品なので気合いが入ってる気がします。
主演のクラウディア・カルディナーレは高貴さを携えながら下品で画面を司る迫力!
「赤裸々な自伝を出版する」と姉を脅す弟は妖艶かつヒステリックな萌えキャラ。
同じくビスコンティとタッグを組んでいたアラン・ドロンに似てる〜〜。
作品を通じてヴィスコンティの好みがわかってきた気がする。
映画自体は「血に縛られる没落貴族」なのでいつも通りのヴィスコンティ。
美しい画面ながら下品な空気を醸し出している空気が極上。
神話"なのに"下品なのか、
神話"だから"下品なのか。
(WOWOWにて鑑賞)