藁の楯 わらのたて★★★〜大沢たかおクズ説〜


【悲報】;三池監督の「大島優子さんに大好きと言わせたい!」コメントは大島優子さんに対する嫌味でした
 三池崇史監督、最新作をAKB大島優子に「大好き」と言わせたい! : 映画ニュース - 映画.com
ウェルメイドなヴァイオレンス作品だった『悪の教典』なんて子猫にみえるような悪魔を藤原竜也が演じてます!そして監督の、大島優子なんか比べ物にならないほどの大物女優・松嶋菜々子の使い方が光る!!


孫娘を殺された富豪が「犯人を殺したら10億円」ゲームを始める話ですが。
もうちょっとルールがあって、それが「殺人未遂に至った人には1億円贈呈」。
狙うなら1億円であろう。
警察がメンツかけて護る犯人を死に至らしめちゃったら、死刑判決になりそうだし…。
と言うか警察が本気な分、襲うだけでも撃たれるリスクがあるんでちょっと考えたらやらないよね。その部分は説明されてますが。


警察とSPがクズの竜也を新幹線なんかで豪華護送するんだけど、勿論様々なピンチに遭遇。
戦闘仕様プライベートジェットやステルス機だったらあそこまで苦労しなそうだよね?
制作費かかるから『トップ・ガン』になっちゃうけどさ。
それか移動手段;戦車。

日本テレビ製作なので説明ゼリフが多く「いくらなんでもこんな過失をシステム的にしないでしょ」ってあるあるシーンもありましたが。予告編で想定したクオリティは楽しめる作品だと思う〜。三池監督作ってキャラが漫画っぽいからTV的説明ゼリフに合うね。
なにより安定した大沢たかお、神童の藤原竜也の芝居が存分に味わえますね。

で、「誰がクズか」考えたんだけど↓
【ネタバレ感想】
 大沢たかおが一番クズじゃない?藤原竜也は「サイコパスと言うより倫理観が著しく欠如している」脳の造りっぽいぶっとびようで、自分と同じ人間だと考えられないので「そういうもの」としてパス。多くの人間を悲劇に巻き込むゲームを開いた山崎努も中々であったが、ラストで「哀しみ故に狂ってしまった」ことが明かされる。藤原は規格外で、山崎努は弱き狂人だ。
 何故大沢たかおは仕事を貫いたのか?「SP2人が人質にとられた」と報じられてからは、藤原竜也を殺しても法律・職業的に許されるはずだ。なにより部下の松嶋菜々子を息子の元へ帰すことが出来たし、あれ以上無関係の人々を巻き込む悲劇も防ぐことが出来た。それでも、藤原竜也を守り続けた理由が「正義感」「仕事観」ならば彼は「正義の人」となれたかも知れない。だけど違うじゃないか。彼は妻の死から逃避する為に仕事をしているのだ。妄想にすがらないと=仕事をし続けないと自分が生きられる気がしないから。自分の為に藤原竜也を殺さずに終えたのだ。ある種、作中最も自分を貫き多くの人を悲劇へ向かわせた人物とも言える。
ワーナー・ブラザース映画試写室にて鑑賞)