プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命★★★〜美男対決の勝利者は〜


ライアン・ゴズリングブラッドリー・クーパーと「アメリカ1セクシーな男」は出揃った本作。ゴズリンは金髪刺青ライダー、クーパーは真っ直ぐ新米ポリスと男性ストリップの設定みたいな役柄。
そんな「美男映画」で勝利を掴んだイケメンは…


ディカプリオ似の彼ね。
子役のデアン・デハーン!ガス・ヴァン・サントのような世界観を持ちながら繊細で崩れそうな彼だ!!「主人公より子役のが上手い」というNHK大河現象(特にジャニーズ主演)が巻き起こる快演!
アメイジングスパイダーマン2』にも出るらしいので、注目株です。


美しすぎる警察官を演じたブラッドリー・クーパーライアン・ゴズリングより良かったかな。
スタイルが良すぎて警察衣装がコスプレみたいでしたが…。「ボンボンぼっちゃんが自身の正義を貫く為に価値観も文化も違う警察に入った」って設定なので、その違和感も納得できる役どころ。『世界に一つのプレイブック』でも感じたけど、派手さ無くとも繊細で誠意の見えるお芝居をするね。
ゴズリングはな〜。放浪のバイクライダーが、元カノとの間に息子が出来たことを知り、銀行強盗に手を染めてゆく…ってキャラですが。なんだか一本調子のぼそぼそ喋りで、心情が掴めない…。彼が父性に目覚めたのか、不器用ゆえに犯罪に手を染めた悲劇の男なのか、それとも最初からただの頭がヤバい人なのか笑、よくわからなかった。。役にハマってないように思えた。

てかぶっちゃけ過去パートいらなくない笑?「父親(ゴズリング&クーパー)」と「その子どもたち」の物語に分かれてるんだけど、スターが出てるにも関わらず前半の過去パートが退屈だった笑。とにかく2時間20分は長い…。ツリー・オブ・ライフ』の宗教映像〜休憩瞑想タイム〜をいつしか切望してる自分がいた…。
ちなみにエヴァ・メンデスが出ていますが…。エヴァと言えば「ヤンキーの彼を待つアタシ」が十八番…。今回はそれがパワーアップしていた。
後味は凄く素敵なんだけど、前半が退屈だったんで評価しづらい『おおかみこども』みたいな映画。即席で書いちゃったけど、ジワジワくる感じかな〜。

【ネタバレ感想】
 マジで過去パート削って良くない?子どもたちを主人公にして、ゴズリングは回想パートのみに出演。エヴァ・メンデス、その夫、修理屋の相棒、そしてクーパーと「回想」出来るキャラクタは十分にいるし。ゴズリング主人公とクーパー主人公パートがあった方が味は深まるんだけど、なんせ長いし前半が暇…。
 物語としては、ちょっと血縁主義が強すぎると感じたなぁ。ゴズリングの息子にしたって、育ての父親の影響も確かにあったはずでしょ。まるで血が運命を丸々決めるかのような選択を、ゴズ息子はするわけですが…。あのお父さん良いパパだったのに「父親=ゴズリング」って提示されてるようで少し悲しかった…。と言うかエヴァ・メンデスが可哀想すぎる。クーパーは、結果的に謝罪が出来、そのまま選挙に受かって、息子も助かって…という比較的ハッピーエンド。犯人告発もしなかったようだし。そもそもゴズリングを撃ったこと自体はそんな悪くないしね。反してエヴァ・メンデスはゴズリングを亡くしても夫と共に息子を育て「俺のことを言わないでくれ」というゴズリングの頼みも尊く護ってたのに、愛する我が子から「嘘吐き」呼ばわりされ(恐らくクーパー家襲撃の犯人も知っていて)あの終わり…。手紙は貰ってたけども…。とにかくエヴァ・メンデスが可哀想である。

(さくらホールにて鑑賞)