ザ・タウン★★★☆〜ベン・アフレックはトニー・スコット後継?〜


銀行強盗犯の男が恋した相手は、なんと犯罪の際に拉致した銀行支店長だった・・・!っていうよくある話。
なのにめちゃめちゃおもろいで〜〜!!
ベンアフ監督作では『アルゴ』が一番高評だけど、こっちの方が好き。


マリオとルイージみたいなベン・アフレックジェレミー・レナーが親友かつ強盗仲間。
言うまでもなくレナーがマリオでベンがルイージ・・・。実写版スーパーマリオをやってほしい・・・。

彼らは「悪人」と言うより「環境によって犯罪者にさせられた」人物。彼らが生まれ育ったザ・タウンが犯罪率が非常に高い場所で、主人公の父親も犯罪グループの一員。そんな「ザ・タウン」に犯罪者になる運命を与えられた主人公が、恋によって変わろうとする=街を出ようとするまぁ5回くらい見たよねって話。
そんな業が深い「街」なのに、美しく撮られているところも印象に残った。ベンアフの地元らしい。


カーチェイス、銃撃戦が楽しい。
「よくある普通の話」なんだけど、それを「普通に面白く撮る」作家って少ないと思う。そういう面でベン・アフレックはポスト トニー・スコットなのでは…。と言うか、その方面に行ってほしい。

【ネタバレ感想】
 『トレイン・スポッティング』オチには賛否両論ですね。この最後への印象は、ベン・アフレックのキャラを「環境の被害者」とするか「犯罪者」とするかで分かれると思うな。監督としては前者のつもりかと…。それにしても、犯罪者を逃しておいて「この街の善良な人々に捧ぐ…」テロップはいささか無神経。
 ちなみに、最後のオレンジはフロリダ産の品種らしい。主人公はヒロインに「祖母がフロリダでオレンジ農園を経営しているので、母親はそこにいるかもしれない」と話していたので「自分はフロリダにいる」と言うメッセージでしょう。

NHK BSプレミアムにて鑑賞)