ガール★★★〜結構面白い〜


香里奈吉瀬美智子向井理が日本版日本版SATCに挑戦!!というクソ映画/クソドラマフェチを身震いさせる前振り。・・・が!!これが結構面白い。奥田瑛二原作だから話がしっかりしているし、四作品を群像劇化した演出もリズムが良い。


 棒読み女優こと香里奈さんもまともに見えるように撮られている(向井も同様)。主人公である彼女は「いい歳して若めファッションに身を包む痛い女」。親友に「あんたそろそろ落ち目だよ」と指摘されるのだけど、実際でも、香里奈さんのトップ女優人生はここから落ち目に入った。最後だけはそこまで棒読みでなく、結構面白い作品で主演した香里奈さん……(※落ちてません、夏の月9でヒロイン役です)

 映画は4人の女性たちの群像劇。若づくり女子/既婚バリキャリ/シングルマザー/結婚を諦めた独身社員。この4人は親友で、SATCさながら度々女子会をするのだけど、だからこそ全ての群像劇が完結したあと女子会/友情で総括しきれなかった〆が惜しい。が、所謂SATC系列(アメリカでは『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』、韓国では『サニー永遠の仲間たち』)の日本版の中ではテーマもシッカリあってよく出来ている。まぁ『ブライドメイズ』と『サニー』見た方が良くはあるんだけど…。第一印象をいい意味で裏切る、結構面白い映画である。ちなみに同じSATC系列で現在放送中のドラマ『ラストシンデレラ』はヒットしたが、これは韓流もビックリのベタベタ昭和ラブコメなので「現代性」「女性の社会性」面では完全に後退しているぞ!


 仕事でくすぶる香里奈(別に演技が上手いわけではないのでそこまで消沈してるようには見えない)の上司は檀れい。「アラフォーのくせに若作りしてる痛い女」役なのだけど、どう見ても最初から一番仕事が出来ているので彼女が全てを持ってっている。まぁ、檀れいは宝塚の女役出身。何歳になっても、どんな役であろうと「GIRL」役はお手の物か。

WOWOWにて鑑賞)