私が愛したヘミングウェイ★★★★〜ニコール・キッドマンの若作りは女優魂〜


 「情動とエロス」を乗せた歴史大作!TV映画とは思えないエロさ・・・と思ったらカウフマン監督作。渋いね〜。渋エロ(新ジャンル)だよ!ジュリアン・ムーアがペイリンを演じた『ゲーム・チェンジ 大統領選を駆け抜けた女』も傑作だった。アメリカのTV映画おもろいな〜。本作は是非大画面で見たい作品ですが…。ホームシアターを買え」というニコールからの命令であろうか…。


 ニコールと言えば若作り、若作りと言えばニコール。「これからは整形注射しない」と宣言したことも我々を驚かした…。「え、ボトックスしてることは前提?」という意味でね!  (参照:ニコール・キッドマン、今後はシワ取りのためのボトックス注射はなし - シネマトゥデイ

 まぁ若作りもさ、「専業主婦で頂点〜PTA会長〜に君臨する女」キャラ確立できてていいんじゃない?と思っていた!が!!!が!!

ニコールの若作りは「女優魂」だったのである・・・・。

 今回のニコールは、若き女性から老婆まで演じきる!!野蛮な男ばかりの戦地で汚れるニコール。。彼女の女優史に刻まれる熱演。あっぱれである。お約束のように脱ぎ、乳首を披露するニコール・・・。彼女は四捨五入して50歳・・・。見事な女優魂。よく考えれば今のハリウッドに「スクリーンに出た瞬間そこを異世界と知らしめる黄金期的美人」ってニコールしかいないし〜。役作り…そして結果的な映画界への貢献の為の、責任あるアンチエイジングだったんだネ。。


 作品スタイルは「ヘミングウェイとニコールのメロドラマを主軸にし、彼らが関わった歴史的事件を映す」感じ。急に当時っぽい画質になったり、キャパの写真が映像化したりでおもろい。なによりもヘミングウェイって情動とエロスに生きた人なんだな〜って身を持って感じられるのが良い。ヘミング役のクライブ・オーウェンに色気あるのがいいんだよね。THE・漢な男。ハテンコでワガママなのにモテるの、わかるわい。てか社会派のヘミングさんって蒋介石米大統領とも親交あったんだね。そんな歴史的知識が男女のメロドラマでわかるのがまた良い。
 かの村上春樹に「彼のような作家スタイルは無理」と言われたヘミングウェイだけど、正に「彼以外は誰にでも無理」な生き方。戦地に行って最前線に出たり、それを元にファシズム反対映画を作ったり、映画ナレーターのオーソン・ウェルズを解雇し自分でやっちゃったりとか…。←漂う庵野秀明臭 ←勿論酷評された模様

 下の画像はヘミングとニコールがくっついたシーン…。戦争の地の宿屋…。空襲に襲われ天井から色々こぼれてくるヤバい状況下でのロマンティックな感じなんだけど、普通に逃げたほうがいいよね。

【ネタバレ感想】
 喧嘩別れした2人はそれっきり二度と会わず、ヘミングウェイは他の女性と再婚し自殺…。って流れなので落とし所がよくわからんな。やっぱニコールとヘミングウェイってより「時代」を描いた作品なんかね?あとラスト、おばぁちゃんニコールがおばぁちゃんなのに俊敏な動きしてて笑う。それでこそニコール…!
WOWOWにて鑑賞)