グリフィン家のウエディングノート★★★〜愛が多様ならなんでもいいのか〜


 豪華キャストを集めてセールス惨敗、評価もボロボロに終わったこの映画。実際は予告編で得られる「あ、こんな感じね」の想定内クオリティなのでそれなりに楽しめる。WOWOWや100円レンタルにはおすすめかな!


 三男の結婚式で久方ぶりに家族が集まりシッチャカメッチャカ…もの。「デニーロの元妻がダイアン・キートン、今カノがスーザン・サランドン」という恐ろしい布陣で、脇を固めるのはロビン・ウィリアムズ、キャサリン・ヘイグル、アマンダ・セイフライド。下ネタは多いけれど演技も撮影も安定しており上品。だからこそこれといった個性・爽快感は無い。ウディ・アレンの『ハンナとその姉妹』系統なんだけど、ウディの皮肉のような濃い味が無いんだよね。
 楽しめる割にrotten7%という悪評烙印なんだけど、最後まで見ると「なるほどな」と思わせる。なんせ、あるキャラが一般的倫理から離れた行為に出、一体どう〆るんじゃと思わせといて

「愛って多様だよね〜。」

その一言で片付ける!!!
 「え?ダイバーシティってありふれた言葉で終わらせちゃうの???」とおビビ!!『劇場版SATC2』で見られたような「理解あるふりして発展途上国差別」描写も見られたし。ただつまらなくはないですよ。楽しいです。神父役のロビン・ウィリアムズが最高。
 

 「歳なんて関係無い!私が私の人生の主役!」然とするベテラン役者陣がメインなんだけど、だからこそ映画の脇役&結婚式の主役である三男とアマンダさんが光る。純愛を貫く2人の存在そのものが希望。アマンダさんの演技も今回は良かった。母性(not父性)を刺激する存在感だから、やはし熟年の中にいる時栄える。

(飛行機内にて鑑賞)