ウルヴァリン: SAMURAI★★〜「何も考えなくていい」映画の是非〜


 なぁ〜〜〜〜〜んも覚えてないッ!だって見たの9月だし…。日本の描写も「まぁこんな感じなんじゃない?」程度だったし…。あ、TAO(177cm)を娘に持つ真田広之(170cm)が「私は大学時代生物学を専攻していてね…。隔世遺伝を知ってるか?親から子ではなく、祖父から孫に…才能が…」 とか言ってましたけど、一番の隔世遺伝は身長だろって思いました。


 「見てる間、何も考えなくていい映画」だったんですよね。自分にとって。戦闘はそれなりに楽しいし、新幹線バトルとかも笑えるし、世界観も変態Japan。明確なテーマ(業)もある。マンゴールドって基本的に起用な作家ですね。しかしながら、バトルも、日本描写も、キャラも、台詞も想定の範囲内。だからこそなんも考えなくていいんです。でも「何も考えずに大画面を見る」って疲れない?「考えなくても良い作品」イコール「結末が読める作品」ではないと思うんですよね。『エイリアン2』や『ターミネーター2』も「どうせ助かるんだろ」とはわかるんだけど、シーンシーンがドキドキさせるからその冷めた視線が見てる間生まれない。要するに、バカ上手い演出で、客に現実的かつ冷静な視点をとらせる隙を与えない。今回の『ウルヴァリン』にはそれが無かったなーと。暗闇の大画面で派手な映像を見ながら現実的なことを考えてしまうから、疲れたわけです。TVで見るにはいいんだけどね。

(TOHOシネマズ六本木ヒルズにて鑑賞)