僕が星になるまえに★★★〜友情は見返りを求めない〜


 末期癌になった主人公が、親友3人と旅に出る話。ベネディクト・カンバーバッチ主演のイギリス映画で、英国の田舎風景が存分に見られる。幕切れが微妙なので、バーーっと泣ける作風ではない。あとベネネ(※カンバーバッチ)の病に苦しむ演技がリアル・・・。なんか顔からリアルだしさ・・・・。。←失礼


 親友3人のステータスは「元・広告代理店社長」「作家の息子かつ社長」「TVプロデューサー」とエリート揃い。全員がクリエイティブ志向なのも特徴だ。英国って階級色が強いから家柄も良さそう。そんな4人が海を目指す為、リアカー1つで田舎を渡る。ロレックスの時計は盗まれるわ、替えの服は捨てられるわで、どんどんInto the WILDしていく。それに伴って隠されていた本音も野にさらされてる。
 「友情は見返りを求めない」とは田中ロミオ先生が書いた名台詞。家族や恋人、仕事仲間と異なり、基本的に友達って「見返り」を求める関係じゃないですよね。好きだから一緒にいるわけで、好きじゃなくなったら会わなくなれば良いだけ。これが夫婦なんかだと、別れる際に賠償金問題なんかが発生する。同僚だと業務に支障が出たりする。だけど友達は、終止符を打つことも比較的カジュアル。友情がテーマである本作では「見返りを求めない関係」だからこその美しさと残酷さが描かれています。だけど終わり方がやっぱ微妙だなー。脚本てより構成が。。。

【ネタバレ感想】
 最後のナレーション。唐突すぎて余韻が悪い。。最初に一人称ナレーションがあったとは言え、その後は俯瞰的ショットが続くので、いきなり回帰されても(その唐突さに)驚いてしまう。一連の語りは、むしろ最初のナレーションに挿れちゃっ方が綺麗。海で方針するショットで〆て良かった。

(ヒューマントラストシネマ有楽町にて鑑賞)