17歳の肖像★★★★〜中高生は何故勉強をするのか〜


中高生、教育志望者に見てほしい映画。

高校生は、何故勉強するのか?
何故進学するのか?

それは効率的に「可能性」を高めるためだ。もし貴方が高校生で、特に夢は無く、家庭も進学を勧めている/そしてその資金はあるのならば、大学に行った方が良い。音楽家や役者になりたいのならそちらの専門教育を受けた方が良いと思うけど、特に目標が無いのなら【夢を持った際それが叶えられる土壌】を肥やしておいて損は無い。

私たちは、就職活動をしてから【学歴が就ける職業の幅を広げること】を知る。要するに日本も欧米も学歴社会だ。特別例はいようとも、高卒と大卒で就ける職は全くの別物だし、平均的に偏差値が高い大学ほど「良い企業(とされる会社)」に就く確率が高い。就職活動を目前にすると「自分はこんな感じの仕事をしたいなー」となんとなく夢が出来てくる。その際に、その夢を叶える確率を高めるのが【進学】及び【大学のランク】なのだ。

だから、貴方にもし進学できる才能、環境があるのなら、大学に行った方が良い。

・・・という世間的教訓を教えてくれる正にAn Educationな映画である。

マジで本当にわかりやすい。
踏み外した時の絶望感!!!!
粋がってる中高生たちに見せるべきだよ!!!
年上とのロマンチックなJK恋バナ☆かと思ったら原題の通り「教育」についての話だよ!!ムービーかと思ったら、とんだ教育映画だよ…!原題が"An Education"だからね!!
ロマンチックな恋愛シーンは、高校生特有の「有頂天」を表しているね…!!!年上と付き合ってるから男子やクラスメイトを見下し始めんの!!その「有頂天」にドップリ浸かったら危険である。気持ちはわかるけどネ。

 本作には(時代もあって)生徒の「勉強してなんの意味があるの?」という言葉に答えられない教育者がいるのだけれど、教育者志望なら回答の用意をしておいた方が良いと思う。


 主演はアカデミーノミネートもされたキャリーマリガン。これで「オードリー・ヘップバーンの再来」と謳われたが、顔からして完全に異なるので詐欺コピーである。しかしやっぱり演技はいいね。監督は『ワン・デイ 23年のラブストーリー』のロネ・シェルフィグ。『ワン・デイ』も良かったからファンになっちゃったよ。

【ネタバレ感想】
 この映画、男性は「女の自慢話」、女性は「男の幻想」と批判している感想をよく見るんだけど、むしろ黒歴史大公開じゃない?思春期の子たちに「ダサいと思っても勉強はしとけよ?やべぇから。」と身を以て訴えていると感じた。。ラストも彼氏を見下してると言うより、大学一年生にして「恋人にも打ち明けられない黒歴史」を抱える悲哀が…。「みんながしようとしていること」は往々にして「それを選択した方が世の中うまく渡れる確率が高い」、って身に沁みるね。
 ちなみに本作の主人公は作家として立派に大成し、性豪トーク等を披露しているらしいです…。キャリー・マリガンから随分たくましくなったな!! 参照;20091106 映画 17歳の肖像 - YouTube

(DVDにて鑑賞)